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成立した時から、負担の大きさなどから問題が多く指摘されてきた「障害者自立支援法」だが、
廃止されることが決まっており、新たな制度作りに向けて準備が進められている。
内閣府に「障がい者制度改革推進会議」を設立するなど、
現在、厚生労働省や内閣府では、障害者福祉施策の見直しが行われている。
新制度の骨格は今年8月までに示される予定だという。

障害者支援 新制度骨格提示へ(NHKニュース 2010.1.25)

障害者自立支援法に代わる新たな制度を作るために、国の検討会は、新しい福祉サービスの対象となる障害者の範囲や負担の在り方などの議論を進め、ことし8月までに新制度の骨格を示す方針です。

障害者自立支援法は福祉サービスを充実することで障害者の自立を促す代わりにサービスを利用した人に原則1割の自己負担を求めるもので、平成18年に施行されました。しかし、サービスの量が増えるとそれだけ利用金額も増加するのは利用者にとって負担が大きいとして、厚生労働省は、今の制度を廃止し、再来年の平成25年8月までに新しい制度を作る方針です。これについて厚生労働省と内閣府は、去年4月から検討会を設置し、新しい制度で対象となる障害者の範囲や利用者の自己負担のあり方など課題別に作業チームを作って議論を進めています。検討会は、ことし4月までに作業チームの議論をまとめたうえで、8月までに新制度の骨格を示す方針で、厚生労働省は、それを受けて来年中に新しい制度の法案を国会に提出することにしています。
(引用ここまで)

それに先駆けて去年の12月には、障害者自立支援法の改正法が成立している。
改正された内容は、以下の読売新聞の記事にわかりやすい図解でも説明がある。

障害者自立支援法 どう変わる?(2010.12.14)

詳しくは記事や厚生労働省などのHPなどを参考にしてほしいが、
これまでの原則1割負担といったサービスに応じた負担から支払い能力に応じた負担、
対象が発達障害も含まれたことなどが改正点としてあげられる。

今後も新制度についての動きや国の検討会の報告についてなど、
この問題については継続して取り上げていきたい。
(文責:新発田)

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産経新聞の記事によると、産業技術総合研究所などが事故と虐待のけがを判別するシステムを開発し実用化を目指しているという。

虐待:事故との判別システム開発 産総研、医師の判断支援(産経新聞 2010年12月26日)

虐待による子どものけがを見過ごし、虐待が繰り返されて重傷化したり、最悪の場合は死亡する事態を防ごうと、事故と虐待のけがを判別するシステムを産業技術総合研究所などが26日までに開発した。実用化に向け、精度向上を進めている。

 不慮の事故でけがをし、国立成育医療研究センターを受診した子どもの情報約1万件をデータベース化。虐待をした保護者は「事故に遭った」と主張することが多いが、蓄積データと照合し、そのけがが事故で生じる確率を示すことで、医師の判断を支援する狙いだ。

 産総研デジタルヒューマン工学研究センターの北村光司研究員によると、データベースには性別や年齢、発達段階、事故やけがの種類、けがの部位、当時の状況などの情報を蓄積。ある子どもがけがで受診した場合、こうした情報を入力するとデータベースと照合し「原因が、不慮の事故である確率」が出る。

 実際に虐待と判断された24件を入力すると、22件は事故の確率は数%~20%程度と低く、虐待の疑いが強いとの結果が出た。ただ50%近くだったケースもあり、精度向上が課題。虐待によるけがの事例も集め、何%なら虐待と判断するかという「基準値」を定めたいとしている。

 医師が虐待を疑った場合、児童相談所へ通告する義務があるが、確証が得られなかったり、親との関係に配慮したりしてためらう場合がある。北村さんは「医師、看護師の経験と勘に依存し、科学的な判断基準がないこともためらう要因だ」と指摘。

 虐待問題に取り組む国立病院機構大阪医療センターの山崎麻美副院長は「親はまず否認し、裁判になっても別の医師を証人に立てて争うことがある。裁判員裁判もあり、誰の目にも分かる基準は必要だ」と話している。
(引用ここまで)

精度向上が課題とされ、何%となら虐待を判断するかという「基準値」を定めたいとしているが、どれだけ精度が上がってもこの「基準値」から漏れてしまう例も必ず出てくるだろう。

しかし、そもそもこの技術がどれほど子どもを虐待から救うことに効果を表すだろうか。
奥田健次先生のブログの『子育て学』を高校の必修科目にせよ。の記事では、虐待の判別や介入ついても取り上げられていた。その中で、
法医学では子どもを救いきれない。子どもの傷の有無で判断するようなやり方はいけない。現場では、「この傷は転んで出来た傷か否か」とか「もう1度、あざを作って来たら通報しよう」などと、真顔で議論されている。自分に言わせれば、何を馬鹿なことを言っているのかと。次の傷が致命傷になったらどうするのか。
だから、子どもの傷の有無で虐待を判定する方法は子どもを救いきれない。


「基準値」から外れてしまった子どもたちもまさに当てはまってしまうのではないだろうか。
奥田先生は、以前からずっと次のようなことを提案されている。
自分が提案し続けている方法は、『家庭環境』と『parenting skill(親業スキル)』を評価・判定する方法だ。アメリカでは、こうした客観的方法が子どもを虐待から救う予防的な方法として取り入れられている。

残念ながらこの提案は学会などでは、反応は悪く黙殺されてしまっているとのことだが、
奥田先生の児童虐待に関する提案は論文にもなっているので、児童虐待の問題に携わる方たちにはぜひご一読願いたい。

奥田健次(2001)子どもへの虐待に対する積極的対応のために-応用行動分析学による支援の可能性-
犯罪心理学研究, 39, 188-191.(日本犯罪心理学会)
文責:新発田

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