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【児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会】(以下「検証委員会」という。)から、6月22日に「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(社会保障審議会児童部会「児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会」第3次報告)」が提出された。
当ブログでも、その報告書の内容をみていくことにする。今回は、関係機関の関与について。


子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について
社会保障審議会児童部会
児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会 第3次報告


以下、上記報告書から引用。

今般、本委員会においては、平成17 年1 月1 日から同年12 月末日までの一年間に発生した事例について分析検討を行い第三次報告をとりまとめたが、これらの諸状況を踏まえ、改めて、あるいは新たに明らかとなった課題に対して、具体的な改善策及び地方公共団体における検証の基本的考え方等を提言することとした。

1)対象事例(P.2)
平成17 年1 月1 日から同年12 月31 日の間に子ども虐待による死亡事例として厚生労働省が把握した合計70 例(86 人)。今年度は、心中以外と心中の事例を分けて検討したが、その内訳は、心中以外の事例51 例(56 人)、心中事例19 例(30 人)であった。


5)関係機関の対応について(P.14)
○ 関係機関の関与については、児童相談所が関わっていた事例(虐待以外の養護相談等で関わっていた事例を含む)が10 例(19.6%)、関係機関が虐待やその疑いを認識していたが、児童相談所が関わっていなかった事例が1 例(2.0%)、関係機関との接点(保育所入所、新生児訪問、乳幼児健診等)はあったが、当該関係機関が支援の必要性はないと判断していた事例23 例(45.1%)、関係機関と全く接点を持ちえなかった事例12 例(23.5%)であった。

○ 児童相談所への虐待通告があった事例は、有効割合でみると、6 例(13.3%)、市町村への虐待通告があった事例は2 例(4.4%)、通告のない事例が37 例(82.2%)であった。


○ 児童相談所の関与があった事例は、有効割合でみると、10 例(21.3%)であったが、そのうち「認識があり、虐待として対応していた」事例は4例(40.0%)、「認識は一部にあったが所内全体に伝わっていなかった」事例が2 例(20.0%)、「虐待の認識はなかった」事例が4 例(40.0%)であった。

○児童相談所の関与があった事例で「リスク判定の定期的な見直し」を行っていた事例は4 例(40.0%)、行わなかった事例は6 例(60.0%)であった。

○児童相談所による最終安全確認の時期は、死亡前1 週間未満が3 例(30.0%)、死亡前1 週間~1 ヶ月未満が4 例(40.0%)と、死亡前1 ヶ月未満に安全確認されていた例が7 割であった。


○ 死亡事例全体(51 例)のうち、児童相談所以外の関係機関の接触は「接点はあったが虐待についての関与なし」と「関与あり」を合わせると、市町村保健センターが16 例(31.4%)と最も多く、次いで保育所10 例(19.6%)、医療機関が9 例(17.6%)であった。
(引用ここまで)


この報告書によると、心中以外の51事例のうち、関係機関と全く接点がなかったのは、12事例とのことなので、死亡事例の約8割が関係機関と何らかの接触があるものであった。虐待の通報に関しては、51事例中、23例が関係機関との関与があったにもかかわらず、その機関が支援の必要なしとして判断され、児童相談所に通報がされていない。
また、児童相談所が関与した場合でも、10例のうち、虐待として対応していたのは、4例だけとなっている。
なお、奥田先生のブログでも虐待の問題や児童相談所についてのエントリがあるので、ぜひ、そちらを読んでいただきたい。

「奥田健次の教育改革ぶろぐろ部」


どうしようもない校長
親の子殺し、子の親殺し。
児童相談所の職員に求められること
『子育て学』を高校の必修科目にせよ。
思考停止人間が「あってはならないこと」と言う


文責:新発田


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いまさらのコメントですが・・・

虐待に関しては本当に許せません。
何が許せないって、虐待する親もそうだけど、虐待に対する行政の認識の甘さがもっと許せません。
もとをたどれば、それこそ親学でもあればよいのでしょうが、まずは行政の対応をもっと迅速にしていくべきでしょう。
関係機関と連絡があったのに死亡に至った事例が23事例もあるなんて、ある意味人殺しですよね。
親教育もさることながら、教育関係者が一様に虐待に対する見方を変えられるような体制をつくるべきだと思います。

ホント、今さらのコメントですが虐待は許せない!
【2007/07/31 Tue】 URL // はるまき #- [ 編集 ]
はるまきさん、
コメントありがとうございます。

ここで取りあげた以外に、この報告書には、死亡後の対応という項目があります。そこでは、死亡事例の検証が行われた事例は、有効割合でみると、検証が行われた事例が22例(47.8%)で、行われなかった事例が24例(52.2%)であることが示されています。

虐待については、予防が重要であることは言うまでもありませんが、死亡事例の半分以上が、何らかの関係機関による検証さえ行われていないということからも、行政の対応には問題があると思われます。

また、7月25日に厚生労働省から、「平成18年度に全国の児童相談所で対応した児童虐待相談対応件数」の速報値が出されました。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/07/h0710-3.html
速報値で、37,343件と今回も増加していますが、各都道府県別にみると、件数の増減に大きな差がみられますので、何らかの対応の違いがあるのかなど、詳細なデータが分かり次第、当ブログでも取りあげていきたいと思います。
【2007/08/01 Wed】 URL // 新発田 #LeXeE8go [ 編集 ]

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